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米谷・佐佐木基金

受賞者(功績部門)の挨拶と受賞講演(VTR)

森田綽之氏

森田綽之
株式会社アイ・トランスポート・ラボ取締役、日本大学客員教授

【 功績賞 受賞講演 】

 このたびは米谷・佐佐木賞というたいへん名誉のある賞をいただき、ありがとうございました。

[森田氏 略歴]

森田氏略歴

 

森田氏略歴_1

 

首都高速時代の業務について

森田氏略歴_2

 

 高速道路公団に入ったその年に首都高速道路公団の交通管制部ができて、その当初から所属しました。最初の仕事は交通管制のシステムを作ることで、いま首都高では「48システム」と言いますが、交通情報を自動的に収集・処理して提供するという我が国で初めてのシステムの担当をしていました。外注した業者が、プログラミングは得意なのですが交通工学については知らない人たちでしたので、彼らに交通工学を教えながらシステムを作っていました。
そのあと計画部門に移りまして、首都高速道路の中央環状線、現在の中央環状王子線をどこに通すかということを担当しました。もう一つはレインボーブリッジ、首都高で言いますと現在では11号台場線と言いますが、その路線計画と都市計画を担当しました。

佐佐木綱先生とのエピソード

 

 

最初に佐佐木先生とお会いしたのは、関東学院大学であった土木学会の全国大会です。当時は座長・副座長制で、佐佐木先生が座長で私が副座長に指名されて、そのときに初めてお話しさせていただいたと思っています。
 阪神高速のときには佐佐木先生が委員長で、当時は終わると懇親会というのがありました。佐佐木先生はそのころカラオケに凝っておられて、カラオケに行きますと、まず佐佐木先生が見本で「この歌をこう歌うと何点が出るんだよ」とおっしゃって歌われるのです。ぴったりの点数が出るわけがないと思ったのですが、先生のおっしゃったとおりの点数が出たのが非常に記憶に残っていますね。

交通工学への貢献

 

 

 交通工学への貢献ということでは、『道路構造令の解説と運用』の編集業務に携わらせていただきました。45年に出た『道路構造令の解説と運用』には交通容量という項目が含まれていたわけです。アメリカですと、構造的なマニュアルと交通容量というのは分かれているので、そのほうが良いのではないかということで、「道路の交通容量」という項目を作らせていただきました。

日本大学教授としての教育と研究

森田氏略歴_3

 

 日本大学というところは、どちらかというと実務に長けた人を育てることが一つの目標になっています。私は実務だけではなく理論も研究していますが、どちらかと言うと私の実務経験を活かして学生を教えていたと思います。

後進の育成

 

 

 人材を育てるというのは非常に難しいですが、私はあることを若い人にやらせて、「それをとりあえずどこかに行って議論してきなさい。何かあったら私があとで行くから」という教え方をしたことがあります。

若手へのメッセージ

 

 

 いまの学生や、研究者の方もそうですが、あるところには非常に詳しくて深掘りをされます。しかし、交通工学にはいろいろな分野が関わっておりますので、「自分はこれをやりたい」ということを深めていくことは重要ですけれども、関連分野の知識も勉強していただいて、総合的に交通工学を発展させていただければと思います。

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