ごあいさつ
人と地域にあたたかい社会システムを求めて
システム科学研究所は、1972年(昭和47年)に京都の財界、学界、文化人等が発起人となり、通商産業省(現 経済産業省)所管の社団法人として設立されました。わが国で総合的に政策研究を行うシンクタンクの必要性が高まったことや、社会システムの課題解決に大型コンピュータを広く活用できる組織の必要性が高まったことが設立の背景となっています。
爾来、半世紀近くにわたり交通計画、都市計画、地方計画、地域振興計画、地域福祉計画、環境計画、地域情報化計画など社会システムに関わる多様な調査・研究事業に取り組むとともに、これらの分野に関わる公益事業を行って参りました。 公益法人制度改革に際しては、これまでの活動実績が認められ、平成24年4月1日に一般社団法人へと移行し、令和6年7月1日の「公益目的支出計画の実施完了の確認書」の受領をもって、一般社団法人移行に関する手続を完了しました。
わが国は、今まさに、人口急減・超高齢化社会という、かつてどの国も経験したことのない時代の中で、東京一極集中と地方の疲弊、相次ぐ大規模災害の到来、インフラの急激な老朽化など従来の考え方では対応しきれない難しい政策課題が次々と出現しています。COVID-19の世界的流行を経験し、人々の価値観やライフスタイルに変化の兆しが見える中、これまで以上に都市や地域の仕組み、産業構造、各種の社会制度など、あらゆる社会システムの見直しを図っていかなければなりません。
当研究所は、政策研究及びコンサルティングを専門とする公益性のあるシンクタンクとして、これまで積み重ねて来た経験と実績を踏まえ、地域の実情を十分に理解した上でデータサイエンスやAIを活用した政策提案や計画支援をさらに充実させていきます。設立以来の組織的特徴である学界との連携など、持てる知的リソースを最大限動員し、社会システムの新たな命題に取り組んでいきたいと考えています。
今後とも変わらず、皆様方のご指導とご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
一般社団法人システム科学研究所 会長 朝倉康夫 |